MUJINA.Note

プレイしたゲームのコラム中心の雑多なブログです

Steamで遊んだゲームのまとめ

 春セールの参考にどうぞ。大きなネタバレはありません。途中まで書いたので編集しながら更新してます。

 

【2023春セール対象作品】

7days to end with you

  • ユーザータグ: アドベンチャー, カジュアル, ドット絵, 言葉遊び
  • プレイ時間:7.6時間(複数ED到達、実績なし)
  • 他プラットフォーム: Nintendo Switch, iOS, Android

 

【概要】

 主人公は記憶喪失。見知らぬ女性に見守られながら目を覚ますが、彼女の使う言葉の意味は何一つわからない。自分のこと、彼女のこと、この世界のことも、見知らぬ言語に覆い隠されているのだ。プレイヤーは二人の過ごすたったの七日間を繰り返しながら、二人の繰り広げる物語に意味を見出していく。

 ゲーム内の辞書機能で作中の単語に意味を振り分けながら進行し、物語を理解するための言語パズル的な趣きの作品となっている。謎解き、咀嚼のしがいのあるストーリーが見所で、複雑な操作等は存在せず、要求PCスペックも低め。そういった点ではライトゲーマーにもオススメできる。

 

【感想】

 初めは何一つわからず当惑するより他ないが、理解しようと努めていると突然物語が立ち現れるようになり、七日間に留まらぬ大きなドラマへと思いを馳せるまでに至る。しかし、作中物語以上に「言葉を理解していく」というプレイヤーの体験そのものが物語性を有しており、ゲームならではの主観的な体験が可能。

 私は言語パズルに傾倒しすぎて世界観を味わうことを蔑ろにしてしまった。有機的な態度を持ち、いわば「コミュニケーションゲーム」のような感覚で楽しむことで、より奥行きのある体験が可能になるかと思われる。初見でしか楽しめない「一度きり」的なゲームなので、手に取った方にはぜひ大切に遊んでほしい。

 


 

8Doors: Arum's Afterlife Adventure

 

【概要】

 韓国発のメトロイドヴァニア。一番の特徴はその手描き調グラフィック。モノクロに赤を刺し色とした、レトロ・カートゥーン的なおしゃれなスタイルとなっており、メトロイドヴァニアならではの豊富なアクションを可愛らしいアニメーションで作り上げている。

 難易度はノーマルとアシストの二種で、歯応えは中々強め。探索可能なエリアもなかなかに広大で、上述した個性的なグラフィックにより死後の世界が風情豊かに描かれている。サントラも良好。

 

【感想】

 とにかく上述の通りグラフィックが魅力。キャラデザも良好で、個性豊かな冥府の住民たちが実にかわいらしい。ローカライズはところどころ癖のある部分もあるが、概ね良好。ストーリーも良好。

 アクション面では、使用する武器種がなかなか多く、様々なギミックの対処に用いつつ、好みの武器を振り回す楽しさもある。死にゲーポイントもあったが、一部除きリトライ性は高いし、メトロイドヴァニアとしてはちょうどいい難易度の印象を受けた。

 


 

Bai Qu: Hundreds of Melodies(百曲)

 

【概要】

 中国発のビジュアルノベル。タグには女性主人公とあるが、物語は男性目線で進行し、ハーレム寄りのラノベ的なテイストの作品となっている。ローカライズにやや不安があるが、「圧倒的に好評」のストア評価に偽りのない、甘酸っぱくも心温まるやさしさのある物語となっている。

 個人的イチオシポイントとして、中国語の発音のかわいらしさを味わえる原語フルボイスが見所。また、ありふれて見える日常描写の中に中国らしい文化・風習が見え隠れし、異国風情を程よく味わえる作品だった。

 

【感想】

 良い作品です、これ。あまり知られていないのが本当にもったいない。少し懐かしさのある「萌え」感もありつつ、長い歴史に由来する風情ある中国文化の趣、人生観への眼差しを含んだほどよい重みのストーリーで本当に良く楽しめた。世界観を同じくする姉妹作「Shan Gui」と合わせて楽しむことをおすすめしたい。

 


 

Bloodstained: Ritual of the Night

 

【概要】

 こってりダークゴシックな世界で、悪魔の力を身に付けて戦闘・探索・強化! 伝統と人気と定評を持ち合わた「イガ・ヴァニア」の一作。

 通常プレイはもちろん、探索、育成、アイテムコレクション、さらには複数のプレイアブルキャラ、タイムアタック、ランダマイザーと、とにかくやり込みがいに満ちた作品で、遊び方そのものを探索しまくれる。難易度には骨があるものの、メトロイドヴァニア好きには間違いなくオススメしたい。

 

【感想】

 マップ埋めやアイテム収集といった形で、プレイングスキルが低いなりにのんびり遊べるのがメトロイドヴァニアの好きなところ。本作は敵悪魔からドロップする「シャード」を集めることで能力を得て強化できるのがとにかく楽しく、気づけば遊び続けてしまった。間違いなくお値段以上の作品だった。

 あと、ドミニクが好きです。最高。趣味はドミニクです。

 


 

Broken Reality

  • ユーザータグ: インディー, アドベンチャー, 超現実的, レトロ
  • プレイ時間:11.6時間(ED到達、実績なし)
  • 他プラットフォーム: なし

 

【概要】

 VaporWaveをその全体にまとったエモマックスな作品。「インターネット」をさまよい、写真を撮って”いいね”を稼ぎ、スパム広告を斬り、ハイパーリンクを飛び回り、クレカで爆買いする! ほんのり謎解きアリ、アクション要素アリの3D徘徊ゲーム。「インターネット」概念とそのミーム感が好きな人にオススメ。

 日本語非対応だが、UIに使用されている程度の簡単な英語がわかればプレイに支障はない。英語が分かると世界観などが良く分かるかもしれない(私は分かりません)。

 

【感想】

 景色を見て良さが分かるならこのゲームを遊ぶには十分。ローポリ調のグラフィックの味わいが良く、カラーリングのエモさもあわせてひたすら気持ちよくなれるぞ。複数のワールドが用意されているが、その全てが別々のテイストでドープな雰囲気を楽しめるのが良い。サントラ含めてアーティスティックな面でのトータル完成度が非常に高い作品だった。

 


 

Figment

 

【概要】

 絵画的グラフィックとミュージカルを取り入れた演出表現が魅力のアクションパズル。シンプルな操作で構成されており、基本的に難易度は易しめ。

 トレーラー等を見ればわかる通り「雰囲気」重視の作風ではあるが、それがトータルでうまくまとまっている。特にBGMやSE、キャラクターの掛け合いと言ったところでのテンポ感がよく、音楽が流れ続けるように体験が途絶えない。意外と見くびれない遊びがいを持っており、カロリーの低さもあって一気に遊べるのでオススメ。

 

【感想】

 スマホアプリストアでも見かけることがあり、値下げ価格と合わせて何となく凡作の印象が強かったが、意外にもしっかりした遊び心地を持つ作品だった。

 特に世界観演出のきめ細やかさは侮れないものがあり、配置されたオブジェに合わせてのシームレスな音楽の変化やコントローラーの振動は臨場感を助けてくれる。振動機能のあるコントローラーを持っているなら是非ONにして楽しんでいただきたい。

 


 

GIGA WRECKER

 

【概要】

 ポケモンシリーズでお馴染みのゲームフリークのギア・プロジェクトにより立ち上げられた本作は、物理演算を用いたアクションパズルゲーム。主人公の改造少女レイカとなって、障壁となるガレキをぶっ壊し、固め、叩きつける! 泥臭く荒々しいプレイ感が魅力で、アクション要素の方がだいぶ強く、パズルは大味で賛否の分かれるところ。

 スタイリッシュなビジュアルが目を引くが、旬なことを言えばサントラも魅力的。メインコンポーザーの一人・谷口輝雄さんはポケットモンスタースカーレット・バイオレットでスター団関連楽曲を手掛けたことで話題となっている。

 

【感想】

 かわいいメカ娘の聖地はこちら! ゲーフリはポケモンばかり取りざたされるのが宿命であろうが、こういったチャレンジングな作品を手掛けていることもぜひ知られてほしい。正直人を選ぶ作品ではあるが、個人的にはボス戦の触り心地がものすごく好きだった。

 上述の通り、一癖も二癖もある敵陣営の楽曲は非常に魅力的で、スター団の反骨精神に満ちたかっこいい楽曲群が好きだった人には間違いなく響くと思う。というかむしろスカーレット遊んだ時にGIGA WRECKERの方を思い出してた。

 そうそう、他プラットフォーム版は追加要素もあるので購入の際は注意。

 


 

Graveyard Keeper

  • ユーザータグ: ドット絵, クラフト, RPG, シミュレーション
  • プレイ時間:55.8時間(DLC未導入、ED到達、実績43%)
  • 他プラットフォーム:  Nintendo Switch, PS4, Xbox One, iOS, Android

 

【概要】

 美麗なドット絵で描かれる中世ファンタジーの世界で、異世界転生したおっさんが墓守として奮闘する。墓場の整備はもちろんのこと、作物栽培、釣り、料理、醸造錬金術、神父の真似事にダンジョン探索と出来ることは盛りだくさん。死体が墓に突っ込むだけではないリソースなのが一番の特徴で、行き着く果てには労働力にも……。

 誰が呼んだか「汚い牧場物語」。エンディングまでの遊び切りの良さも一つの魅力で、やりこみ感は少なめ。とはいえダラダラ長時間遊べる趣もあるので、時間つぶしにも◎。

 

【感想】

 こちらに記載。

 


 

Hob

  • ユーザータグ: アドベンチャー, アクション, シングルプレイヤー
  • プレイ時間:7.6時間(複数ED到達、実績67%)
  • 他プラットフォーム: Nintendo Switch, PS4

 

【概要】

 ザ・雰囲気系といえるアクションパズル。言葉の登場しない世界で、大自然+機械文明というロマンに満ち溢れた舞台を、見晴らしを意識したグラフィックで描きあげている。

 ステージ全体が造形を変えるほどの大胆なギミックが多いことにより、一層のこと景色全体を楽しめるようになっている。戦闘は控えめで探索要素がメイン。ジャンプアクション要素があり少々死にやすいが、リトライポイントは多めでテンポは悪くない。雰囲気に惹かれるのであれば、期待通りの体験ができるゲームと言える。

 

【感想】

 プレイしたのがだいぶ前なのでプレイ面の記憶があまり残っていない一方で、「とにかく”見て”感じてくれ」と言わんばかりの景観の美しさはしっかりと記憶に残っている、まさに雰囲気に絞られた作品。探索要素が存分にあるので回収しきれていない。ユーザーレビューによってはアクション不慣れでも楽しめるという言われ方もあるけど、実際はちょっとゲーム慣れがいるような気がする。

 


 

htoL#NiQ -ホタルノニッキ-

  • ユーザータグ: アドベンチャー, かわいい, アニメ, 女性主人公
  • プレイ時間:7.9時間(ED到達、実績58%)
  • 他プラットフォーム: PS Vita, iOS, Android

 

【概要】

 日本一ソフトウェア、女の子。この言葉で不穏を感じる人がいるならば、大体予想通りの作品である。ディレクター・古谷優幸&サウンド・杉江一の作品シリーズの奔りであり、このタッグの作品に共通するダークメルヘン&アポカリプスな世界観が存分に発揮されている。

 アクションパズル作品だが、ゲーム性としては操作性劣悪なイライラ棒であり、正直万人にオススメできるものとは言い難い。容赦ない死の連続やアクション性と異なる部分まで試される数多のギミックに苦しめられる点も少なくないが、世界観ひとつでプレイヤーを惹きつけられる怪作。

 

【感想】

 古谷ディレクターの作品は好きではあるのだが、今作について言えばよほどストレスに飢えている人でない限りオススメし難い。操作性の劣悪さやゲーム性の乏しさについて否定するのはいくらファンであっても難しいほど。しかし、それでもなお魅力を感じさせてやまない世界観、デザイン、楽曲の力に圧倒される作品。この二人の作品を触りたいのであれば、ひとまずは続編「ロゼと黄昏の古城」の方がより触りやすくオススメ。

 


 

Katana ZERO

  • ユーザータグ: ドット絵, アクション, 良質サントラ, 物語性
  • プレイ時間:4.3時間(ED到達、実績27%)
  • 他プラットフォーム:  Nintendo Switch, Xbox One

 

【概要】

 刀一本携えた、バスローブでサムライのコスプレをしたドラッグ中毒者……そんな主人公を携えた本作「Katana ZERO」は、スタイリッシュかつスピーディなステージクリア型2Dアクション。サイバーパンク感溢れる世界観が美麗なドット絵で描かれ、グリッチ感の溢れる視覚演出とサントラ、映画的なシーン構成によって非常に刺激的な作品となっている。

 斬るか斬られるかの一撃必殺の世界で、アクションの難易度は低くないが、リトライ性が高くテンポよく遊べる。何よりうまく敵の群れを切り抜けたときの爽快感は得も言われぬものがある。まさに中毒性そのものを体現したかのようなゲームだ。

 

【感想】

 ゲームの持つ総合芸術性が存分に活かされていて、視覚・聴覚・テキスト・システムといったすべてが作品世界を一つに演出しきっているのが素晴らしかった。

 プレイ直後の感想はこんな感じだったらしい。

 


 

The Messenger

  • ユーザータグ: レトロ, プラットフォーム, ドット絵, 2D, 忍者
  • プレイ時間:16.9時間(ED到達、DLC未クリア、実績30%)
  • 他プラットフォーム:  Nintendo Switch, PS4, Xbox One

 

【概要】

 「忍者龍剣伝」シリーズに影響を受けた2Dアクションで、8bit・16bitそれぞれのレトロ表現が魅力。グラフィックとサウンドの両面で完成度の高いレトロライクを実現している。直線式のステージクリア型と探索の二つのパートがあり、かなり死にやすいゲームとなっているが、リトライ性が高くかなりスピーディ。

 キャラクターの掛け合いやストーリーはかなりコミカルで、ゲームの難易度もあってプレイヤーがおちょくられる場面も。励ましになるか苛立ちの元になるかは人によるだろうが、会話のテンポ自体は良好。やり応えのある2D横スクを求めている人はぜひ。

 

【感想】

 こちらに記載。

 


 

マヨナカ・ガラン(The Midnight Sanctuary)

 

【概要】

 フル3Dに平面的表現をうまく組み合わせたアーティスティックな視覚演出が大きな特徴で、臨場感あふれるフルボイスも併せてかなり映画的なビジュアルノベルVRにも対応している。

 いわゆる「因習村」を舞台にしたなかなか”しんどい”シナリオが魅力で、いわばクトゥルフ神話TRPGやインセインと言ったTRPGシステムのリプレイを見ているような感覚で楽しめる作品となっている。他では決して味わい得ない芸術作品的なゲームなので、刺さる人にはかなり深く突き刺さると思われる。

 

【感想】

 Twitterで何度もオススメさせていただいているが、上記プレイ時間の通りサクッと遊べるのもあって、「ゲームは見るだけで十分」な人にも触れていただきたいところ。因習村モノのお約束でもある、はじめは暖かく迎えてくれる村人たちの悍ましい風俗が次第に明らかになっていく過程や避けることのできない悲劇的展開など、存分に楽しむことが出来た。

 そうそう、何よりキャラクターがかわいいのが本作。制作サークルの「CAVY HOUSE」の看板娘のひとり・橘はももるさんは本当にかわいいので、ぜひ本作のフルボイスでその愛らしさを堪能してほしいです。

 


 

Old School Musical

  • ユーザータグ: インディー, アドベンチャー, アクション, リズム
  • プレイ時間:11.3時間(ED到達、クリア後要素完走、実績30%)
  • 他プラットフォーム:  Nintendo Switch

 

【概要】

 もはや少なくない、「ゲーム」を題材としたゲーム。本作はリズムゲームにてそれを実践している。題材元となっているゲームはというと、名前は言えぬが電気鼠に岩男、伝説の傭兵、忍者な亀、時の勇者…などなど、錚々たるメンバーが並んでいる……無許可で。
 タイトルの通りoldschoolなチップチューンのトラックばかり実装された本作は、パロディ元を感じさせる作品群の楽曲やステージ演出を存分に織り交ぜた愉快なリズムゲーム。画面から離れて部屋を明るくして遊ぼう。

 

【感想】

 ストーリーモードも面白いが、楽曲の大半を解禁するために遊ぶことになるクリア後要素が曲者。なんせ、某9ボタン音楽ゲームも顔負けしかねないオジャマの数々で視覚攻撃を受けるのである。これが本当に、本当に、本当に大変だった。しかしその徹底してプレイヤーに喧嘩を売りまくる姿勢が面白くもあり、プレイ後に「二度と楯突くな!」と蹴り転がすのがなんとも楽しい。
 遊べば間違いなく「製作陣のゲーム愛」がひしひしと伝わってくるのも本作の魅力だった。「っぽい楽曲」の数々はもちろん、複数の作品を掛け合わせたアイデアある演出など、ゲーム好きを楽しませる様々な工夫に満ちていた。……にしても、よくSwitchでも出せたなあ。

 


 

One Shot

  • ユーザータグ: 物語性, ドット絵, 良質サントラ, インディー
  • プレイ時間:5.5時間(複数ED到達、実績63%)
  • 他プラットフォーム:  Nintendo Switch, PS4, Xbox One

 

【概要】

 シンプルな操作感の探索&謎解きアドベンチャー。主人公は見知らぬ土地で目を覚ました「ニコ」。メタ的な視点のゲームとなっており、プレイヤーはニコを操作しつつも時にはニコと会話をし、画面を隔てて手を取り合いながら進む。

 ユーザータグの通り物語を重視しており、プレイ感そのものは「歩き回って、何か触って、アイテムを選ぶ」だけ。とにかくニコや住民たちといった舞台そのもの・世界観がメインコンテンツとなっている。じっくりと物語に浸りつつ、世界の真相に迫っていくワクワク感を味わいたい人にオススメ。

 

【感想】

 とにかく登場するキャラクターたちがかわいく、世界への愛着が止まない作品。終盤にかけてのシナリオは、謎解きがハマっていく感覚と合わせてもかなり盛り上がりがあった。タイトル通り「一発勝負」なゲームだが、何度も遊びたくなるような魅力ある世界観はさすがのもの。加えて、複数回プレイすることの工夫も存在し、受け皿のしっかりとした作品だった。

 


 

Paperbark(カユプテの木)

  • ユーザータグ: インディー, カジュアル, アドベンチャー, 自然
  • プレイ時間:50分(ED到達、実績52%)
  • 他プラットフォーム: iOS, Android

 

【概要】

 オーストラリアのスタジオが作成した、一本道の探索アドベンチャー。水彩調のレンダリングで精彩に描かれた森林の中、まんまるもちもちなウォンバットを歩ませる。道中に存在する草花や虫といった生き物たちが探索要素になっており、グラフィックの美しさも併せてオーストラリアの自然の魅力にフィーチャーした作品となっている。ゲームというよりはインタラクティブな絵本といったところ。

 

【感想】

 生き物大好きな人にはとにかくたまらないであろう作品。とにかくウォンバットがかわいい。グラフィックの完成度が本当に高く、自然スケッチ風の絵本そのままな世界が歩き回れた。のんびりとしたゲームスピードながら、プレイ時間としては上述の通り。子供と一緒に遊ぶとか読み聞かせを行うといった楽しみ方の方がピッタリかもしれない。

 


 

PictoQuest

  • ユーザータグ: カジュアル, インディー, パズル
  • プレイ時間:8.1時間(全ステージクリア、実績92%)
  • 他プラットフォーム: Nintendo Switch, PS4, Xbox One, iOS, Android

 

【概要】

 RPG風の世界観のステージクリア型ピクロスゲーム。図案もRPGっぽいものが多数存在している。世界観を活かした独自システムとして、各ステージにはモンスターまたは宝箱が設定されており、前者はリアルタイムでの駆け引きを要するパズルに、後者は時間制限のない代わりに少し複雑なパズルに挑むことになる。また、寄り道クエストが存在し、お題に則ってのクリアが求められる。

 ステージクリア型のため、難易度の低いパズルから始める必要がある点と、手詰まりになった場合は先に進めないという点には注意。そこそこのボリュームかつ理不尽感の少ない安定した質のピクロスを楽しめる。

 

【感想】

 ゲームとドット絵の親和性が当然に高いので、ピクロスによって表現されたRPGあるあるの連続はなかなか楽しめた。モンスター面は単体のボスよりも複数のザコの方がゲージ管理の関係上難易度が高く感じる。「普通のピクロスにもうひとつまみ」が欲しい人にはちょうど良い一作。

 


 

Shan Gui II: Sweet Osmanthus II(山桂 貮)

  • ユーザータグ: カジュアル, ビジュアルノベル, 女性主人公, 続編
  • プレイ時間:4.8時間(実績100%)
  • 他プラットフォーム: おそらくなし

 

【概要】

 ストアタイトルは「Shang Gui II」となっているが、無料DLCとして前作に当たる「Shang Gui: Definitive Edition(山桂)」がプレイ可能。先に紹介した「Bai Qu(百曲)」と世界観を同じくし、「山桂」「百曲」「山桂2」といった流れで続き物となっている。どれも良好なサントラと可愛らしい中国語のフルボイス、美しい背景グラフィック、日常と幻想の入り混じる世界観が魅力。

 「山桂」は1時間程度のシンプルなビジュアルノベル。二人の少女の出会いを中心に描いた一本道のストーリーで、いわゆる百合描写に満ち溢れた作品となっている。ローカライズにはかなり難があるが、意味を追うことはできる。

 「山桂2」は作風を進化させ、コミックスタイルのビジュアルノベルとなった。こちらは前作までの登場人物が目白押しで、いわばファンディスク的な要素が強い。こちらは良質なローカライズが施されている。現在公開されているのはEpisode.1および2で、今後の展開が期待される。

 

【感想】

 先に紹介した「百曲」と合わせて楽しみたい作品で、作品ボリューム的にも「百曲」を核とした前日譚・後日譚といったところ。「山桂」および「百曲」はオーソドックスなビジュアルノベルで、地の文に現れる豊かな情景描写が素晴らしい。一方、「山桂貮」はコミックスタイルとなったことで地の文が失われたのが残念な部分ではあるが、その分キャラクターの表情や触れ合いと言った部分の描写が強化されている。語れる相手が欲しいのでプレイしたら教えてください。

 


 

ロゼと黄昏の古城

  • ユーザータグ: アドベンチャー, 女性主人公, アニメ, かわいい
  • プレイ時間:8.2時間(全ステージクリア、実績57%)
  • 他プラットフォーム: PS Vita

 

【概要】

 後に紹介する「htoL#NiQ-ホタルノニッキ-」と同じく、日本一ソフトウェア、少女、古谷・杉江タッグの一作。ジャンルは前作と同じくパズルアクションに分類され、同制作陣のダークメルヘンの側面が存分に強調されている。ひ弱だが時間停止の特殊能力を持つ少女と、頑丈で大柄な巨人を使い分け、協力しながらステージを進めていく。

 相変わらずリトライが多い作品ではあるが、アクション面の理不尽感は前作と比べて大幅に軽減されている。もっさりとしたスピード感ではあるが、しっかりとした遊び心地の作品となっている。個人的には本作を古谷D作品の入り口としてオススメしたい。

 

【感想】

 セールの度にふざけた値段になる本作。ジャンルさえ苦手でなければ、買いです。

 個人的にはサントラの同時購入もおすすめ。時の止まった古城の寥々とした空気感や物語のカタルシスを増幅させるエモーショナルな楽曲が揃っており、非常に素晴らしい。同タッグの「void tRrLM();」ではサントラが公式ショップ限定特典になるなど、後追いするファンには苦しい状況になっている。安定して購入できる本作(および前作)では見逃さずにキープしてほしい。

 


 

 追記したかったけどhentai作品や大手すぎてコメントも今更な作品が少なくないので休憩します。